ニューストピックスの堕落


浅野は「Check out “THE OUTSIDER” on Netflix.」

(=Netflixの“アウトサイダー”をチェックしてください)

と映画『アウトサイダー』(Netflixで配信中)の

宣伝と共に同写真を掲載しており、

この入れ墨姿はヤクザの清役で出演した

同作のオフショットと思われる。 

  

背中一面に入れ墨が入ったインパクト大の写真に、

コメント欄には

「何時間作業??」

「渋いですね」

「すごい!!芸術的~」

「観ました!最高す!」


と同作を鑑賞したファンからの反応が寄せられている。

また、Netflixで全世界配信をしている影響か、

海外からも同作に関するコメントが集まっている。


というYahoo!ニュース。


変な感じだらけです。

周知の事実ではありますが、

そもそも「入れ墨」ではない。

これは皮膚の上に書いた「絵」であり

墨を入れているわけではないのは

誰からもわかるはずです。


この「絵」が芸術的で素晴らしいのなら

本物の「刺青」はもっと崇高で気高く

より時間と技術の詰まった至高の芸術です。


僕もこの絵は素晴らしいと感じます。

しかし、ニューストピックスとして

この「絵」を「入れ墨」と言うのは間違っている。

事物を誇張しているということです。


そして「入れ墨」と「刺青」は違います。

「入れ墨」は江戸時代に犯罪者に入れられた烙印。

本来の「刺青」は神に近づく文化である。


日本の縄文人であるアイヌは

神の姿に近づくために口元に刺青を施し

それをすることで結婚を許されるのです。

衣服の袖口から邪気が入り込まないように

腕や足元にも刺青を施しました。


ハワイやニュージーランドなどのマオリの刺青は

通過儀礼であり格式的な慣習である。

通常、青年期に行なわれる刺青儀式は

その人の生命に特徴付ける重要なでき事であり

刺青の文様や動物を模した刺青を体の一部とすることで

自然の力を得てより崇高な自分を目指すものなのです。

また、マオリの顔への刺青は

実績、地位、祖先などを含めた富の象徴なのです。


タイの刺青「サク」は神聖な動物の文様や

クメール文字やパーリ語を入れることで

その動物の力を得たり、魔除け、護符という意味も持ち、

神通力や魔力、運気などの力を得る儀式なのです。

それもまた神に近づき自然界とのつながりを得るための

儀式であると考えられます。


本来の「刺青」の意味を知らずに「入れ墨」と書き

このような表現しかできないYahoo!ニュースの価値の低さを

露呈しているように感じます。


日本の皆さん、

どこのどなたから刷り込まれたのか

「 刺青 = 恐怖 」


昭和ヤクザ映画ですか?


PCとインターネットの普及により

グローバリズムを超越しつつある時代だというのにもかかわらず

世界共通古典芸術文化を受け入れられない日本。

失いかけているのもの重要性に早く気づいてください。

民族としての誇りは今や教科書には載せられていません。


所説ではありますが、

地球最古の文明文化であると言われる縄文。

世界各地の重要な発掘現場から出土する

縄文土器や埴輪、土偶によって、

アイヌから人類は始まり世界各地に渡ったという分析があります。

日本という国はそういう経緯を持った素晴らしい国なのです。


その素晴らしい国に生まれたのですから

素直に日本の文化そのものを受け入れましょう。


日本の食事を好んで食し、

日本の伝統衣装を身にまとい、

日本の古典芸術文化に親しむ。

だって日本が好きだから。

それだけでいいじゃない。

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