身体づくりに良い高タンパク質


●基本情報

ハトムギは、中国南部やインドシナ半島などの南アジアを原産とするイネ科ジュズダマ属の植物で、ハトムギという名前は、鳩が好んで身を食べたことから明治以降に名付けられたといわれています。

ハトムギの殻を除いて乾燥したものは、「ヨクイニン」と呼ばれ、生薬として用います。ヨクイニンは体の余分な水分を排出する働きがあるため、むくみや下痢などの解消に用いられてきました。

ハトムギは精米に比べて2倍以上ものタンパク質を含み、そのほかにも脂質やカルシウム、鉄、ビタミンB1、ビタミンB2、ミネラル類などを豊富に含んでいます。体に必要な栄養素を豊富に含んでいるため、健康維持に良いと言われています。

また、ハトムギは古くから胃腸の調子を整え、胃もたれや食欲不振を抑える効果が知られており、薬膳料理では代謝[※1]を高めて毒素を排出するものとして利用されています。さらに、民間療法では美肌の維持や利尿作用の効果が期待され、化粧品やお茶などに利用されています。

●ハトムギの歴史

ハトムギの栽培は、インド北東部のアッサム地方からミャンマー付近にかけて始まったといわれています。インダス文明期の詩節「リグ・ヴェーダ」の中に、ハトムギの記載があることから、紀元前1500年頃には、すでにインドでハトムギの栽培が広まっていたのではないかと考えられています。

中国へ伝わったのはそれから1500年後、後漢時代の名将である馬援が持ち帰ったといわれています。6世紀の書物には、中国ではハトムギを米のように炊いて食べたり、粉状にして団子のように食されていたことが記されています。

滋養強壮に効果があるとして重宝されたハトムギは、中国の古書「神農本草経」に「久しく服すれば、補虚、益気、軽身などの効果がある」という記述が残っています。そして、日本に伝わったのは江戸時代で、学者・貝原益軒は病気の後や出産後の体力回復にハトムギを処方していました。


ハトムギは薬用植物として栽培されており、『民間薬用植物誌』には、

①根を煎じて通経剤とする

②身を煎じて利尿・健胃剤とする

③脾臓を丈夫にし、胃を強くし、食欲を増進する

④脚気にもよく効く

⑤のどがはれて痛む時には粉を吹き込むとよい、などの効用が記されています。


『 ハトムギの特徴は身体づくりに良い高タンパク質 』

ハトムギは、米やムギよりもタンパク質が多く含まれ、精白米の6倍ものタンパク質を含んだ高タンパク質な食品です。人間の身体を形づくる筋肉や血液、皮膚などはタンパク質からできています。また、エネルギー源としてもタンパク質は重要です。タンパク質を多く含むハトムギは、筋トレなどの身体づくりにも効果が期待できます。


* 免疫力を高める亜鉛

ハトムギは、亜鉛の含有量が多いことも特徴です。亜鉛はミネラルの一種で、酵素の働きを助けています。免疫機能を守り、皮膚や髪の毛を健康に維持する役目をしています。ハトムギに含まれる亜鉛は、米と比べて約3倍。大豆よりも多く含まれています。

* 血圧に作用するカリウム

血圧を下げる役割をするカリウムを多く含むのも、ハトムギの魅力の一つです。カリウムは血管を広げて血圧を下げる作用があります。また、血圧を上げるときに働く交感神経の活動を抑制する役割もします。他の穀類と同様に、ハトムギに含まれるミネラルの中で一番多いのがカリウムです。ハトムギのカリウム含有量は、米よりも多いことが特徴です。

ハトムギと白米をバランスよく配合し、奄美列島に伝わる「伝統発酵食ミキ」を甕仕込みで作った、プチプチとした食感も美味しく体にも優しい『はとむぎミキ』をぜひご賞味ください。

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